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不織布培養技術
不織布を足場に培養すると,生体に近い立体環境(3D)で高密度に培養できますが,足場から品質の良い細胞を剥離することが難しいため,分析や治療に細胞を利用できない課題がありました。特に,再生医療等で用いる幹細胞は幹細胞性*(stemness)を維持する必要もあるため,より慎重な取り扱いが求められます。
当社は,不織布から細胞を効率よく優しく剥離する技術を確立したことで,治療等に用いる品質のよい幹細胞を得ることができるようになりました。さらに,不織布培養技術を基に,高効率で小型の自動培養装置の開発に成功しました。大量化かつ省力化可能な培養技術が当社の強みです。
※ 自己増殖能および他分化能といった幹細胞としての形質
不織布培養によって得られる幹細胞の性質
3D・高密度な不織布培養は,幹細胞性にも良い影響があることが分かっています。当社の不織布培養では,通常の培養皿での平面培養(2D)と比較して次の様な性質を持つことが分かっています。
- 細胞が老化すると細胞径が増大することが知られていますが,当社の不織布培養は通常の2D培養と比較して細胞径が小さい幹細胞が得られます。
- 不織布培養を経た間葉系幹細胞は,陽性マーカー(CD13,CD73,CD90,CD105)や陰性マーカー(CD31,CD45)の発現パターンが維持されています。
- 安全性においても,不織布培養後の細胞は,核型が正常であることや,免疫不全マウスへの移植実験で組織増大が見られないことから,腫瘍化しないことを確認しています。


自動培養技術
自動培養装置ACHIVA-CSは,閉鎖系環境による安全かつ手技に依存しない安定した培養により10億個以上の細胞を得ることができます。さらに,ベンチトップサイズの本体を安全キャビネットの中に設置することが可能です。また,遠隔操作によるサポート対応により,安心して培養できる環境を提供しています。
幹細胞自動培養は,再生医療等製品の製造コストの削減だけでなく,臓器や組織の製造などの再生医療の研究開発を加速させ,再生医療の可能性を広げる技術です。
SERVICE |
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研究開発事業
不織布培養技術の研究や自動培養装置の開発を行っています。また,これらの技術や装置を用いた共同研究を大学や企業と進めています。間葉系幹細胞の大量培養や,大量の間葉系幹細胞を必要とする研究などのニーズがございましたら,お気軽にお問い合わせください。

細胞加工施設運営
当社の高効率な幹細胞培養を特徴とする細胞加工施設の運営を行います。省力化しながらも,質の良い細胞を製造します。